作業療法課
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課長ご挨拶
作業療法では病気・怪我を負われた直後から関り、早期の回復、日常生活活動の再開を目指します。心身機能回復だけでなく、個人の生活スタイルに合わせて支援します。地域の皆様に、より質の高いリハビリテーションを提供するために、スタッフ一同、知識・技術の研鑽に励み、院内外の様々な職種の方と連携しております
作業療法課について
作業療法では、基本的動作能力(運動や感覚・知覚、心肺や精神・認知などの心身機能)、応用的動作能力(食事やトイレ、家事など、日常で必要となる活動)、社会的適応能力(運転、就労、地域活動への参加)を様々な作業を用いて改善を目指します。身体機能の障害だけではなく、精神・認知機能の疾患、障害の方も作業療法の対象となります。食事や着替えなど基本的なことから、仕事や趣味活動まで実際に生活する場面を想定して患者さん一人ひとりに合ったリハビリを提供し、早期に日常生活動作を獲得できるようにします。入院中からできることを増やし、地域でその人らしい生活ができるようサポートします。
作業療法課の業務
急性期の脳血管疾患、運動器疾患、回復期リハビリテーション病棟の患者さんに対して365日毎日充実したリハビリを提供しています。
ニューロリハビリテーション
ニューロリハビリテーションとは、ダメージを受けて壊れた脳の運動回路を再構築しようという治療方法のことです。当院作業療法課では、脳卒中などにより麻痺をした手・指に対して、ロボット型運動訓練装置を使った訓練、CI療法、PASシステムなどにより介入し改善を図っています。
上肢用ロボット型運動訓練装置 ReoGo-Jとは
コンピュータ技術とロボット工学を応用した上肢用ロボット型運動訓練装置です。
入院中の早期からロボットを用いて訓練を集中的に行っています。複数の運動パターンやロボットによるアシスト機能があり、個人の状態に合わせた運動プログラムで行います。手を伸ばして物を掴む、口元へ運ぶ・持ってくるなど実際に日常生活で使う動作に沿った運動を繰り返し行います。脳卒中治療ガイドラインでグレードA(強く行うことが勧められる治療)として認められています。


目的
ロボットで正しい動きを繰り返して練習します。
主な目的・効果は以下の通りです。
- 麻痺の改善
- 筋力の維持向上
- 肩・肘の痛み、こわばりの改善
詳細な目的、適応についてはご相談ください。
CI療法
CI療法(Constraint-Induced movement therapy)は、脳卒中片麻痺患者に対し麻痺側手の機能向上を目的に、非麻痺側手をスリング等で拘束し、集中的に麻痺した手の使用を促す療法です。
非麻痺側手をスリング等で拘束するため、辛く厳しい治療をイメージされるかもしれませんが、単に麻痺手を集中的に使用するだけではなく、CI療法の一番の目的は日常生活の中で麻痺手の使用頻度が増えることです。
脳卒中ガイドラインにグレードA(強く行うことが勧められる治療)として認められています。
適応
- 身の回りの事(排泄、着替えなど)が自立、歩行自立(杖の使用は可)
- 精神、高次脳機能障害がない
- 重大な合併症を持っていない(心疾患、動脈瘤、不整脈 等)
- 麻痺側手の状態
手首を少し起こすことができる。指が少し伸びる。肩などに痛みがない。など
※詳細な基準はご相談ください。
当院のCI療法
- 2週間の入院で平日10日間。
- 1日 5時間(午前 3時間 午後 2時間)
- アームスリングによる非麻痺手の拘束
CI療法による効果
- 拘束で非麻痺側の代償※を制限し、試行錯誤のなかから麻痺手の使い方を学ぶ
※ 代償:麻痺した手の替わりに、麻痺していない手を使う - 麻痺側の機能を改善させる事ではなく、麻痺手を使うことを学習する
学習できれば2年、3年後も機能の改善は続くとされています

実際のCI療法の患者様。PASシステムを使用し、左手(非麻痺側)を拘束して、右手(麻痺側)のみで訓練しています。
※患者様より写真使用の許可を得ています。

PASシステム
脳卒中などにより脳が障害を受けると電気信号を伝える神経も障害され、動かしたい筋肉が動きにくくなります。PASシステムでは、脳からの指令で弱くなった筋肉へ伝わる電気信号をキャッチして、麻痺のある筋肉に適した電気刺激を伝えて筋肉を動かします。
自動車運転再開支援
知っていますか??
道路交通法の「“一定の病気に係る運転者対策”」により、病気に罹患された方が自動車運転を再開する場合には、公安委員会から病気の影響について医師の意見を求められます。
当院では、主に脳血管障害の方や、頭部外傷の方、認知症の疑いのある方で自動車運転再開を検討している方を対象に評価を行っています。
当院での自動車運転支援について
当院では、リハビリテーション科医師からの指示の下、病院内での検査や、自動車学校と連携して行う実車運転評価を行っています。
最終的な自動車運転の可否については、都道府県ごとの公安委員会で判断される事となります。自動車運転に対する、病気の影響について評価を行い、公安委員会へ報告を行う流れとなります。
当院での自動車運転評価
ドライビングシミュレータでの評価
能登で唯一‼“ドライビングシミュレーター”を所有しています‼
本田技研工業株式会社製のドライビングシミュレータ「セーフティナビ」を使用しています。病院での評価として、机上検査と併用しドライビングシミュレータでの評価を行っています。
ドライビングシミュレータを行う事で、より自動車運転に近い形式で病気の影響について評価を行う事が可能です。


当院での実車運転評価
自動車学校での評価
“近隣の自動車学校”と連携し実際の実車運転評価行っています。医師指示の下、病院内の評価では病気の影響が、実際の自動車運転で認められるか判断が困難な場合に実車運転評価を行います。
高齢者講習等と異なる点は、リハビリスタッフが実車運転評価に同席し、自動車学校の指導員と一緒に評価を行います。病気の影響に特化した評価となっています。


!! 注意 !!
当院での自動車運転支援は、あくまでも「一定の病気」に罹患された対象者の“病気による影響の有無”について評価を行っています。
当院の支援や評価が直接、自動車運転の可否ではありません。あくまでも、最終判断は都道府県ごとの“公安委員会”になります。
日常生活動作(ADL)、日常生活関連動作(IADL)
日常生活がご本人にとって、“安全・安心に行える“ように、作業療法士が実際の場面を観て、方法や物を工夫し、その人に合ったやりやすい方法を提供します。また、自宅生活が安全に行えるよう環境調整や福祉用具の紹介、サービス内容の紹介も行っています。

認知症
脳血管性認知症、アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症等、認知症の種類にあった評価を選別、それに基づき作業療法を行います。個別の対応方法をご家族や多職種へお伝えしています。多職種で構成された“認知症対策プロジェクト委員会”が活動し、その中の一員として作業療法士が活躍しています。
そのほかの業務内容
- 介護保険認定申請
- 身体障害者手帳申請
- 精神障害保健福祉手帳申請
- 労災後遺症・障害年金等の書類の計測
私たちが大切にしていること
あなたに合ったリハビリで、快適な生活へ
身体の機能回復はもちろん、日常生活や社会生活が送れるように、病気やけがの直後から個人に合わせたリハビリテーションを行います。回復期リハビリテーション病棟、ロボットを使ったリハビリ、自動車運転シミュレーターなど能登地区唯一の設備も整っています。
総合力UP! 急性期から生活期まで幅広い経験を積める
急性期、回復期、生活期まで経験でき、対象疾患も幅広いです。介護保険分野も経験でき、作業療法士としての基本的な能力を身につけることができます。若手から中堅、ベテランまでセラピストの層も厚く、教育体制も整っています。
専門資格
- 認定作業療法士
- 介護支援専門員
- 認知症ケア専門士
- 3学会合同呼吸療法認定士 など
保有機器
- 上肢ロボット型運動訓練装置ReoGo-J
- HONDAセーフティナビ
- 上肢懸垂用肩関節装具オモニューレクサ
- その他、上肢機能、高次脳機能検査
学会活動
- 日本作業療法学会
- 石川県作業療法学会
データ
リハ全体
リハ実施率:入院患者の75%実施
リハ開始までの日数:2日
回復期リハ病棟
在宅復帰率:73%
実績指数:61.5(全国平均47.5)
FIM効率:0.39(全国平均0.38)
提供単位数:7.65単位(全国平均6.2単位) 脳血管8.03単位、運動器6.14単位
在宅復帰率:88.6%(全国平均85.3%)
リンク
広報誌「恵寿」で運動不足解消のストレッチをご紹介しています。
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