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漢方外来

概要

現代社会の様々なストレスや高齢化に伴う変化で心身のバランスが乱れ、不調をきたしてしまう方が多くなっています。その影響で起こる、なんとなく身体の調子がすぐれないなどの未病の段階の方や治療中で薬の副作用で困っている方、治療後に気になる症状が残っている方などを対象にしているのが漢方外来です。

漢方外来伝統の「脈を診る」「舌の状態を診る」「お腹の筋緊張、圧痛点を診る」の3つの診察方法を用い、患者さんの感じている不調と体質や身体の状態から総合的に診断しお薬を処方します。

担当の小竹 源紀医師は日本東洋医学会 漢方専門医の資格を所有しており、能登地域で唯一、患者さん一人ひとりの状態に合わせて生薬の種類や分量、組み合わせなどを調整したオーダーメイドの薬を処方することが可能な外来となります。

診療日時

毎週金曜日 13:30~16:00
予約・紹介状なしの当日受付可能(お電話でのご予約も受け付けています)
※かかりつけ医がいる場合は紹介状をお持ちいただくとスムーズに受診できます。

症状と対象疾患

患者さんに気になる症状がある場合はどんな病気・症状にも対応します。

  • 何らかの自覚症状はあるが、検査をしても異常が見つからない方
  • 体質を改善したい/病気は完治したが気になる症状がある方
  • 薬の副作用で困っている方

そのほか、風邪、気力・体力の低下、老化に伴う諸症状、精神面の不調、虚弱体質、冷え症、生理痛、月経不順、めまい、しびれ、頭痛、冷え性、肩こり、腰痛、アトピー性皮膚炎など

担当医師

小竹 源紀(おだけ げんき)

恵寿総合病院 リハビリテーション科 医長
日本東洋医学会 漢方専門医
日本リハビリテーション医学会 リハビリテーション科専門医

よくあるご質問(FAQ)

漢方は西洋医学とどのように異なりますか?また、他の診療科と同時にかかって大丈夫ですか?

まず診断において、西洋医学は心電図、画像検査、検体検査などの客観的手段を用いますが、東洋医学では伝統的な手法(舌診、脈診、腹診)と患者さん自身の自覚的症状を重視します。医療従事者から見て、西洋医学的に何もないという場合においても、東洋医学では患者さんが何らかの症状があると感じている場合には、それに基づいて東洋医学的診断を行っていきます。

治療においては、西洋医学では手術・放射線療法・化学療法などの比較的に侵襲的(患者さんの負担が多い)方法を用い、薬剤も大部分が化学的に単成分のものを用いるのに比し、東洋医学では侵襲的であっても鍼・灸という体表近くの部位を用いますし、漢方薬は複数の化学成分を含んだ複数の生薬から成り立っています。薬物療法についていえば、西洋医学では単一の成分で単一の臓器を狙い異常値を修正するのですが、漢方では一つの漢方薬で多くの標的を狙い、患者さん全体としてのバランスをとっていく点で異なっています。

(これは私見ですが)西洋医学では急いでその症状・状態を修正しなくてはならない場合において優れ、漢方ではある程度の期間をかけて(西洋医学的には捉えにくい)バランスの崩れを修正することに秀でています。大怪我で命の瀬戸際である、悪い出来物の量を急いで減らす、体内の化学的なバランスが大幅に崩れていて放置できないような場合は西洋医学の適応です。ただ本人の自覚症状だけが問題であったり、体質改善を望まれるような場合には漢方の方が優れているといえます。どちらが良いか、という問題ではなく一つの病気においても、必要であれば東洋医学・西洋医学をその時その時に応じて使い分けるというのが現代における漢方の使い方となります。

漢方のエキス剤と煎じ薬は何が違うのですか?また注意点は?

漢方のエキス剤とは、生薬(葉っぱ、根っこ、果実……)を組み合わせたものを煮だした煎じ薬を現代の生活スタイルに合わせるために、粉にしてアルミパック詰めしたものです。ですから基本的には同じものであるといえます。ただしエキス剤では生薬の種類と量が固定化されていますが、煎じ薬では種類と量を調製することが可能です。例えば煎じ薬で生薬ABCDEという薬があるが、エキス剤にはない。このとき、ABCで出来たエキス剤とCDEFGで出来たエキス剤を組み合わせれば、ABCCDEFGという薬を作れるわけですが、元々それがその患者さんに必要と考えた煎じ薬ABCDEからみると、Cの量が増えていますし、必要ないかも
しれないFGという成分も余計です。元々の漢方薬というのは煎じ薬であり、目の前の患者さんごとに生薬の種類や量を1人1人調整して使っていたのです。あえて言えばエキス剤はセミオーダーのプレタポルテ、煎じ薬はフルオーダーのオートクチュールとでもいいましょうか。

しかし煎じ薬を服用するのには色々な努力が必要となります。まず、煎じ薬は様々な生薬が刻まれて、包装された状態で届きます。エキス剤はアルミパックですが、煎じ薬は紙包装が一般的で、保存状態次第では虫がつきます。次に、その生薬を煎じなければなりません。一般的には600ccの水に投入して400ccになるまで煎じ、それを1日3回分服します。液体の状態ですから、持ちあるくにも不便です。生薬を煎じてアルミパック詰めして送ってくれる薬局もありますが、追加のコストが必要です。煎じ薬は使いようによってはエキス剤では出せない効果を出すことも可能ですが、それには使う患者さんの覚悟と手間が不可欠なのです。以上を踏まえたうえでエキス剤にするのか煎じ薬にするのか、症状の種類と重さを考えて患者さんにどちらをおすすめするか、医師は熟考するわけですが、なかなか難しいところです。

広報誌「恵寿」で漢方外来について特集を行いました。
あわせてご覧ください。

漢方外来のご紹介

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