スマートウォッチによる世界初の実証試験開始
HUAWEI製スマートウォッチを用いた、世界初の入院患者向け実証試験を開始
身近なウェアラブル端末で、患者と医療従事者双方にメリットをもたらす新たな健康管理

石川県七尾市の恵寿総合病院(理事長:神野正博)は、医療のデジタルトランスフォーメーション(DX)に30年以上取り組んできた先駆的な病院として、このたびHUAWEI製スマートウォッチ型ウェアラブル端末「HUAWEI WATCH D2」を用いた世界初の入院患者向け実証試験を2025年6月13日より開始いたします。
HUAWEI製スマートウォッチを用いた世界初の入院患者向け実証試験を開始
本実証試験は、患者がスマートウォッチを装着し、血圧や心拍といったバイタルデータを自動測定することで、医療従事者の負担を軽減しながら、患者にとっても身近で継続可能な健康管理の実現を目指すものです。
▶背景と目的
近年、高齢社会と能登半島地震の二重苦に見舞われた能登地域。こうした中、恵寿総合病院では「病気を治す場所としての病院」という枠を超え、「地域全体を元気にするエンジン」となるべく邁進しています。
その取り組みの中核にあるのが、「限られた医療資源で、いかに質の高い医療を提供し続けるか」という問いです。少子高齢化が進む能登において、この課題への答えの一つとして構想したのが、”人が介入しなくても測定や記録が可能な医療支援インフラ”の実現です。
今回の実証では、ウェアラブル端末によりその実現を可能にする試みを行います。同時に、病院スタッフはこれまで測定や記録業務に費やしていた時間を、患者との対話やケアそのものに充てることで、より温かみのある質の高い医療を実現します。
▶世界初の取り組み
これまで世界の医療現場では、ウェアラブル端末は医療スタッフの業務支援(医療スタッフが着用)として活用される事例がほとんどでした。しかし本実証では、入院中の患者が「HUAWEI WATCH D2」を装着し、様々なバイタルデータを取得します。これが世界初の試みです。スマートホスピタル先進国でもまだ実現されていません。
▶実証の意義
1. 高齢者にもやさしい医療DXの実現を目指します。
スマートフォンは持っていなくても、腕時計は必ず付けている——そんな高齢者は多いです。高齢者にとって腕時計は身近なアイテムです。これまで高齢者にとって継続が難しかった健康管理が、スマートウォッチという”時計の姿をしたウェアラブル端末”を利用することで、健康管理が “手軽な習慣”へと変わるきっかけになればと考えています。
2. 「入院=つらい」の固定観念を超えたい
入院が”つらいだけ”の経験ではなく、最新技術に触れられる前向きな機会と少しでもなるように、「恵寿に行けば、便利な物を教えてもらえる」——そんな地域文化の醸成を目指します。
▶なぜHUAWEI WATCH D2を選んだのか
1. 日本の医療機器認証取得
血圧を測定できるスマートウォッチは既に複数存在しますが、簡易センサーによる推定値を示すものが多く、日本の医療機器認証を取得しているものは非常に限られています。HUAWEI WATCH Dシリーズは数少ない医療機器認証を受けた信頼性の高いモデルです。
2. 連続使用可能時間
これまでのスマートウォッチは、バッテリーが2日程しかもたないことが、病院で患者への装着を想定する上で大きな課題でした。HUAWEI WATCH D2は1日6回の自動血圧測定の想定下でも約6日間持続することも、この度の実証実現の大きな要素です。 (参考URL:HUAWEI WATCH D2 公式)
スマートホスピタル化は欧米・中国・シンガポールで特に進んでいますが、日本はこの分野ではまだまだ遅れていると言われています。恵寿総合病院では、その状況にも一石を投じたいと思っております。
開始式を行いました
日時: 2025年6月13日(金)13:00〜13:30
場所: 恵寿総合病院 多目的ホール(本館1階)
内容: 神野正博理事長挨拶、HUAWEI WATCH D2紹介、写真撮影、病棟へ移動し実用風景見学
参加企業:HUAWEI、ソフトウェアサービス、enstem